商業ビルと一体の「山門」、寺院側が逆転敗訴 提供:エヌピー通信社
商業ビルと一体となった「山門」(寺院の正門)部分の土地へ課された固定資産税について、大阪市中央区の寺院が課税の取り消しを求めていた訴訟で、一部を非課税とした大阪高裁判決を破棄する判決を最高裁第2小法廷が言い渡しました。裁判官4人のうち3人の多数意見によるもの。寺院側の逆転敗訴となりました。
判決などによると、寺院から賃貸された土地に不動産会社が2019年、地下1階・地上17階(4階の一部と5階~17階がホテル、それ以外が店舗・事務所)の建物を新築。空洞にした1階~3階の中央部分を山門にして、その土地を参拝者が通り抜けられる〝参道〟としました。
地方税法では、固定資産税を課すことができない土地として「宗教法人が専らその本来の用に供する宗教法人法3条に規定する境内地」を挙げています。また宗教法人法3条では、境内地について「宗教法人の宗教の教義を広め、儀式行事を行い、及び信者を教化育成する目的のために必要な当該宗教法人に固有の土地」と定め、「参道として用いられる土地」もそこに含めるとされます。
大阪市は、山門部分の土地は「境内地」に該当しないとして、固定資産税と都市計画税約3億1850万円を賦課決定。寺院側はこれを不服として、課税処分の取り消しを求めて提訴しました。大阪地裁は市側の主張を認め寺院側敗訴としたものの、高裁では〝参道〟として使用されている境内地の部分にまで固定資産税を賦課するのは法に反するとして、寺院側の請求を一部認めていました。
今回の最高裁判決では、本堂への〝参道〟として利用されている部分についても、その上に賃貸用商業施設の一部が存在していることから、当該土地について「参道の用に供されていただけでなく、それ以外の用にも供されていたというべき」と判断。境内地の一部を非課税とした高裁判決を破棄し、大阪市の賦課決定を認めました。
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