(後編)日税連:2023年度税制改正に関する建議書を公表!


(前編からのつづき)

 上記②では、消費税は財貨・サービスによる付加価値に対して均一課税が原則であり、非課税取引の範囲は最小限にすべきと主張しました。
 非課税取引については、売上に対して取引先から消費税相当額を収受できない一方で、商品調達や設備投資等の仕入税額控除は認められないため、非課税取引となる資産の譲渡等をする者は、最終消費者ではないにもかかわらず、仕入れに係る消費税について実質的に負担する仕組みとなっていると指摘しました。

 上記③では、給与所得控除及び公的年金等控除の水準が過大であることや、こうした所得計算上の控除が適用されない事業所得者等とのバランスも踏まえて、所得計算上の控除を縮減した上で、基礎的な人的控除を引き上げるべきと主張しました。
 その際、基礎的な人的控除の中には適用関係が人的事情や所得の多寡に左右されるものがあること等を踏まえ、全ての者に適用されるべき基礎控除に負担調整の比重を移すことが望ましいとの考えを示しました。
 今後の税制改正の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、令和4年9月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


(情報提供 ゆりかご倶楽部)

2022年10月13日