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基準地価、調査地点の半数で下落 提供:エヌピー通信社


 国土交通省が公表した2019年の基準地価によれば、全国の平均地価は前年から0.4%伸び、バブル期以来27年ぶりにプラスに転じた前年からの上昇傾向を維持しました。しかし内容を詳しく見てみると、日本全国の景気が等しく良いとは言えないこともうかがえます。

 全国に2万1500ある調査地点のうち、約半数の48%では地価の下落が続いているのが現状で、東京・大阪・名古屋の3大都市圏を除いたエリアは「地方圏」と一まとめにされているものの、その平均を引っ張り上げているのは札幌、仙台、広島、福岡のいわゆる「札仙広福」の中枢都市に他なりません。都道府県ごとの平均をみれば、47都道府県のうちプラスになっているのは住宅地で15都府県、商業地でも19都道府県に過ぎず〝土地バブル〟は限られたごく一部の話で、日本列島の大部分では地価が下がり続けていることになります。

 さらに限られた一部の〝土地バブル〟についても、基準地価が示すデータからは、崩壊の兆しとも取れる動きが生まれつつあります。例えば7年連続で全国最高価格を維持し続ける東京都中央区の「銀座2-6-7」は、価格こそ伸び続けているものの、その伸び率は16年には前年比25%だったものが、そこから翌17年には17.9%へ、さらに18年には7.7%へと鈍化しています。そして今回の伸び率は3.1%と急激に鈍り、数年以内に上げ止まる気配を見せています。

 さらに基準地価のデータと補完関係にある公示地価のデータも重ね合わせると、よりくっきりと地価動向の変化が見えてきます。両調査で共通する全国の調査地点について、近年の上昇率を見てみると、半年前の公示地価から今回の基準地価で、住宅地が0.8%から0.7%へ、商業地で2.4%から2.3%へ、わずかであるものの縮小していることが分かります。住宅地の上昇率が縮小に転じるのは4年半ぶり、商業地では東日本大震災のあった11年上期以来8年ぶり。これらのデータから予測するに、まさに今回の19年基準地価こそが、地価動向の折り返し地点になる可能性は否定できません。

<情報提供:エヌピー通信社>

 


 

 

2019年11月08日

《コラム》戸籍法改正と相続手続きの円滑化

◆戸籍法の一部改正が成立、公布へ
 令和元年5月24日に戸籍法の一部を改正する法律が成立し、同月31日に公布されました。国民の利便性向上と行政の運営効率化を目的とした今回の改正では、どのようなことが可能になるのでしょうか。

◆戸籍法と戸籍事務の電子化
 私たちの親族的身分関係を証明する「戸籍」、この戸籍の作成や手続き等について定めた法律が「戸籍法」です。平成6年の改正によりコンピュータを使用して戸籍事務を取り扱うこととなり、現在では全国1896市区町村のうち1893市区町村でこのコンピュータ・システムが導入されていますが、各市区町村のシステムがネットワーク化されていないため、私たちが戸籍を請求するためには本籍地の市区町村役場で手続きしなければなりません。
 たとえば相続手続きで、自分と両親や叔父叔母等親族との身分関係を説明する場合、その親族の各本籍地へ戸籍を請求することになります。本籍地と住所地は別の概念であるため、住所地から遠く離れた場所であることもしばしば。遠隔地であれば郵送で請求することになりますが、郵便の往復期間もあり1通請求するのに数週間を要することもあります。相続手続きの際には、何人もの戸籍を請求しなければなりませんので、とても時間がかかります。

◆本籍地以外でも戸籍の取得が可能に
 こうした課題を受け、今回の改正では法務省が一括する戸籍データの管理システムを活用することで、本籍地以外の市区町村役場での戸籍請求が可能になります。また、電子的な戸籍記録事項の証明情報(戸籍電子証明書)の発行も可能になる予定です。
 このシステムの具体的な運用開始時期については、公布の日から5年と想定されています。今回の改正により、これまで煩雑で時間のかかっていた戸籍収集の手間が大幅に削減され、相続手続き全体の円滑化にも期待が持てそうです。

 


(情報提供 ゆりかご倶楽部)

 

2019年09月19日

《コラム》10月から適用されるマイホームの特例 消費税増税と住宅関連制度


 いよいよ本年10月からの消費税率引き上げが迫ってきました。税率引き上げの影響の大きい住宅については、税制上の対策だけではなく、税制以外の対策も取られています。

◆住宅についての税制上の対策措置
(1)住宅ローン控除等の拡充(所得税)
 消費税率10%の適用を受ける住宅の取得等については、令和元年10月1日から令和2年12月31日までの間に居住の用に供した場合、住宅ローン控除の適用期間が10年間から13年間に延長されます。
(2)住宅取得等資金に係る贈与税の非課税枠の拡充(贈与税)
 直系尊属からの贈与により取得した住宅取得等資金で一定の要件を満たすものについては、非課税限度額までの金額について贈与税の課税価格に算入されません。従来の非課税枠は最大1,200万円でしたが、消費税率10%の適用を受ける住宅については、非課税枠が最大3,000万円まで拡充されています。

◆税制以外の対策措置
(1)すまい給付金の拡充
 すまい給付金は、消費税率引き上げによる住宅取得者の負担を緩和するために創設した制度です。消費税率が8%に引き上げられた平成26年4月にスタートした制度で、最大30万円給付されるものでした。本年10月の消費税率10%への引き上げ後は、最大給付額が50万円まで増額されます。
 新築・中古、住宅ローンの利用の有無にかかわらず給付が受けられますが、収入(都道府県民税の所得割額)によって給付額が変わる仕組みとなっています。
(2)次世代住宅ポイント制度の創設
 次世代住宅ポイント制度とは、一定の省エネ性、耐震性、バリアフリー性能等を満たす住宅や家事負担の軽減に資する住宅の新築やリフォームをした人に対し、さまざまな商品と交換できるポイントを発行する制度です。
 住宅の新築(貸家を除く)の場合、1戸あたりに発行されるポイントの上限は35万ポイント、住宅のリフォーム(貸家を含む)の場合、1戸あたりに発行されるポイントの上限は30万ポイントです。




(情報提供 ゆりかご倶楽部)

 

2019年09月03日

(後編)空き家特例で老人ホーム等入所の具体的な確認事項を公表!国土交通省


(前編からのつづき)

 具体的に(a)は、支払い証明書、料金請求書、領収書、お客様情報の開示請求に対する回答書、通帳の写し又はクレジットカードの利用明細(最終の料金引渡し日が分かるもの)などをいいます。

 (b)は、例として、家屋を宛先住所とする被相続人宛の郵便物等や電気、水道又はガスの家屋の一定使用は認められますが、事業の用等に供されていないことが確認できていない場合の書類として、市区町村が認める者が家屋の管理を行っていたことの証明書、不動産所得がないことを確認するための地方税の所得証明書等明細(最終の料金引き落とし日が分かるもの)などを示しております。

 国土交通省は、被相続人居住用家屋確認書の申請時における提出書類(介護保険の被保険者証等の写しや老人ホーム等が保有する書類、電気、ガスの使用中止日が確認できる書類など)については、相続後や家屋・敷地の譲渡後に入手が難しいものもあるため、特例適用の検討段階において早めに準備するよう呼びかけておりますので、該当されます方はご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、令和元年6月17日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。





(情報提供 ゆりかご倶楽部)

 

2019年07月17日

(前編)空き家特例で老人ホーム等入所の具体的な確認事項を公表!国土交通省

国土交通省は、2019年度税制改正において、相続した空き家に係る譲渡所得の3,000万円特別控除の特例について、2019年4月1日以降の譲渡から、要介護認定等を受け、被相続人が相続開始の直前まで老人ホーム等に入所していた場合も、一定要件を満たせば適用対象となり、適用期限も4年延長されましたが、その一定要件について、具体的な確認事項を明示しました。

 老人ホームに入所していた場合の具体的な要件は、
①被相続人が介護保険法に規定する要介護認定等を受け、かつ、相続の開始直前まで老人ホーム等に入所をしていたこと
②被相続人が老人ホーム等に入所をしたときから相続の開始の直前まで、その者による一定の使用がなされ、かつ、事業の用、貸付けの用又はその者以外の者の居住の用に供されていたことがないこととされております。

 上記②の確認事項は、
(a)電気、水道又はガスの契約名義(支払人)及び使用中止日が確認できる書類
(b)老人ホーム等が保有する外出、外泊等の記録
(c)その他、要件を満たすことを容易に認めることができる書類のいずれかとしております。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、令和元年6月17日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


(情報提供 ゆりかご倶楽部)

 

2019年07月17日

(後編)2019年度税制改正:事業用小規模宅地等の特例の適用要件を見直し!


(前編からのつづき)

 具体的には、建物(附属設備を含む)又は構築物および所得税法2条1項19号に規定する減価償却資産(機械及び装置、車両及び運搬具、工具、器具及び備品等)をいいます。
 一連の改正の背景には、会計検査院によりますと、小規模宅地等の特例を適用した者の中には相続後、短期間で宅地等を譲渡していた者が多数いたことが実態調査により明らかになったことを踏まえ、事業や居住の継続への配慮という政策目的に沿ったものとなっていないとの指摘がありました。

 具体的には、会計検査院は2017年11月、相続により取得した土地等の財産を相続税の申告期限の翌日以降3年を経過するまでに譲渡していた2,907人の適用状況を調査した結果、243人が小規模宅地等の特例を適用しており、そのうち相続人が相続税の申告期限から1年以内に譲渡していたものが約6割の163件あり、1ヵ月以内に譲渡していたものが22件ありました。
 相続税の特定事業用の小規模宅地等の特例の適用要件が、税制改正において、厳しく見直されておりますので、該当されます方はご注意ください。

(注意)
 上記の記載内容は、令和元年6月10日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。




(情報提供 ゆりかご倶楽部)

 

2019年07月12日

(前編)2019年度税制改正:事業用小規模宅地等の特例の適用要件を見直し!


 小規模宅地等の特例は、事業用、居住用宅地等の相続税の課税価格を8割又は5割減額して相続人の事業や居住の継続等への配慮を目的に創設された制度ですが、2018年度税制改正においては、一定の要件に該当する「家なき子特例」とともに、相続開始前3年以内に貸付事業の用に供された宅地等が制度の適用から除外されました。

 そして、2019年度税制改正においては、特定事業用宅地等の範囲から、相続開始前3年以内に新たに事業の用に供された宅地等が除外され、すでに2019年4月1日以後に相続や遺贈により取得する宅地等の相続税から適用されております。

 ただし、その宅地に該当する場合であっても、その宅地等の上で事業の用に供されている減価償却資産の価額が、その宅地等の相続時の価額の15%以上である場合の事業を行っていた被相続人等の事業の用に供されたものである場合には、特例の適用対象とされ、その特例が適用される事業用資産が明示されておりますので、ご確認ください。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、令和元年6月10日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


(情報提供 ゆりかご倶楽部)

 

2019年07月12日

平成時代の相続税制を振り返る


 平成時代の相続税制を振り返ると、減税路線から増税路線に切り替わっていることが分かります。

 現行の相続税制は70年前の「シャウプ勧告」に基づく税制改革で誕生した税法がベースとなっています。相続税法の創設当時(昭和25年)は最高税率90%でスタートしましたが、2年後(27年)には70%に減税。昭和50年の税制改正で75%に引き上げられました。63年には70%に戻されたほか、基礎控除額と配偶者の非課税限度額が引き上げられるなど、全体として税負担が軽減される改正となりました。

 平成時代に入ってからも昭和63年の改正と同様に、減税路線で進みます。基礎控除額は、路線価の上昇で相続税負担が過大になっていたことなどを背景に、平成4年に定額部分が4千万円から4800万円、法定相続人の人数に応じて変動する部分が1人当たり800万円から950万円へと再び拡充。さらに6年にはそれぞれ5千万円と1千万円まで引き上げられました。

 しかし平成の最終盤に、それまでの減税路線とは反対方向に舵を切ります。27年に最高税率の拡大と基礎控除額の縮小が行われ、納税額が高額になる「重負担化」と、以前であれば納税の必要がなかった人まで課税対象となる「大衆化」が進んでいます。

 事実、相続税の税収は25年まで10年以上の間1兆5千億円前後でしたが、30年には2兆2千億円へと大幅増となりました。また平成6年以降20年以上4~6%の間に納まっていた課税割合は27年に8%へと跳ね上がっていて、相続税対策を必要とする納税者が激増している状況です。

<情報提供:エヌピー通信社>

 

2019年06月14日

(後編)国土交通省:2019年の地価公示を公表!


(前編からのつづき)

 交通利便性や住環境の優れた地域を中心に需要が堅調で、住宅地は2年連続の上昇となりました。
 商業地については、外国人観光客をはじめとする国内外からの訪問客の増加、インフラ整備や再開発事業等の進展による利便性・繁華性の向上等を背景に、主要都市の中心部などでは、店舗、ホテル等の進出意欲が活発となっております。
 このような商業地としての収益性の高まりに加え、金融緩和による良好な資金調達環境も重なり、法人投資家等による不動産取得意欲が強いこともあってか、商業地の地価は総じて堅調に推移し、4年連続の上昇となりました。

 今年も7月には、国税庁から相続税や贈与税を計算するときの土地の評価額である路線価が公表されますが、地価公示価格は、売買実例価額や不動産鑑定士等による鑑定評価額等とともに、路線価を算定する際の基となることから、地価公示価格の上昇が7月に公表される2019年分の路線価に影響を及ぼすことがすでに予想されており、今後の動向には注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、令和元年5月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


(情報提供 ゆりかご倶楽部)


2019年06月14日

(前編)国土交通省:2019年の地価公示を公表!


 国土交通省は、2019年1月1日時点の地価公示を公表しました。
 それによりますと、商業・工業・住宅の全用途(全国)で1.2%のプラス(前年0.7%上昇)と4年連続で上昇し、上昇幅も3年連続で拡大しました。
 また、住宅地は0.6%(同0.3%)、商業地は2.8%(同1.9%)上昇しました。

 三大都市圏以外の地方圏でも住宅地が1992年以来、27年ぶりに上昇に転じており、地方圏のうち、地方四市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)では全ての用途で上昇が継続し、全国的に地価の回復傾向が広がっていることが明らかになりました。
 国土交通省では、地価上昇の背景として、交通利便性等に優れた地域を中心に住宅需要が堅調であることや、オフィス市場の活況、外国人観光客増加による店舗・ホテル需要の高まりなどを要因として挙げております。
 住宅地については、雇用・所得環境の改善が続くなか、低金利環境の継続や住宅取得支援施策等による需要の下支え効果もあります。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、令和元年5月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

 

(情報提供 ゆりかご倶楽部)


2019年06月14日

(後編)国税庁:節税保険の規制強化へ改正通達案を公表!


(前編からのつづき)

 例えば、前払部分の保険料が極めて多額となると認められる最高解約返戻率が85%超の商品は、資産計上額の累積額が前払部分の保険料の累積額に近似するよう、最高解約返戻率に応じてより高い割合で資産計上することとします。

 資産計上期間経過後においても解約返戻金がおおむね最高額となるまでは、支払保険料に含まれる前払部分の保険料は逓減するものの、その累積額は増加していくことから、いずれの区分においても一定期間は資産計上額を据え置くこととし、一定期間経過後に均等に取り崩して損金の額に算入することで、保険期間の後半に充当される前払部分の保険料と資産計上額のうち損金の額に算入される金額とが対応するような取扱いとします。

 改正等に伴い、定期保険及び第三分野保険に関する取扱いを統一することから、商品類型ごとに取扱いを定めていた個別通達を廃止しますが、廃止する個別通達の適用対象となる保険契約で、改正通達公表日前の契約に係る保険料については、従来のままで、既契約については遡及適用しないことを明らかにしております
 今後の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、令和元年5月7日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

(情報提供 ゆりかご倶楽部)




2019年06月14日

(前編)国税庁:節税保険の規制強化へ改正通達案を公表!

 国税庁は、「法人税基本通達の制定について」(法令解釈通達)ほか1件の一部改正(案)(定期保険及び第三分野保険に係る保険料の取扱い)等に対する意見公募手続を実施しました。

 改正案によりますと、定期保険及び第三分野保険の保険料に関する原則的な取扱いは、第三分野保険の保険料は危険保険料及び付加保険料のみで構成されており、その保険料の構成は定期保険と同様と認められることから、従来の定期保険の取扱いに第三分野保険の取扱いを加え、これらの保険料に含まれる前払部分の保険料が相当多額と認められる場合を除いて、期間の経過に応じて損金の額に算入することとします。

 定期保険等の保険料に相当多額の前払部分の保険料が含まれる場合の取扱いは、法人が、自己を契約者とし、役員又は使用人等を被保険者とする保険期間が3年以上の定期保険又は第三分野保険で最高解約返戻率が50%を超えるものに加入して、その保険料を支払った場合には、課税所得の期間計算を適正なものとするため、その支払った保険料の額については、最高解約返戻率に応じ、取り扱うこととします。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、令和元年5月7日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

(情報提供 ゆりかご倶楽部)


2019年06月14日

《コラム》消費税改正に向けた次世代住宅ポイント制度とは?


◆消費税率引上げに対しての政策
 消費税率の引上げが行われると、引上げ前の駆け込み需要の後、需要は大きく低下します。この需要変動に対して、特に「内需の柱」と位置付けられている住宅関連投資の反動減を少しでも軽減させようと、消費税率10%の際には住宅ローン控除等の既存制度に加えて、ポイント制度を新設しました。それが「次世代住宅ポイント制度」です。対象となる建物は2019年10月1日以降に引渡しを行うもので、ポイント申請受付は工事請負契約後から申請できるため、2019年6月3日開始予定です。

◆内容は、商品が貰えるポイント制度
 次世代住宅ポイント制度は、住宅の新築・住宅のリフォームにおいて、エコ住宅や耐震住宅・バリアフリー住宅等、「省エネ・環境」、「安全・安心」、「健康長寿・高齢者対応」、「子育て支援、働き方改革」に資する住宅・工事内容である場合、その内容に応じてポイントがもらえるものです。
 新築の上限は1戸当たり35万ポイント、リフォームの場合は30万ポイントとなりますが、若者・子育て世帯がリフォームを行った場合は上限45万ポイント、既存住宅を購入し、リフォームを行う場合は、各リフォームのポイントを2倍カウントします。
 貰ったポイントはカタログサイトから「省エネ・環境」、「防災」、「健康」、「家事負担」、「子育て」、「地域振興」のカテゴリに該当する商品と交換ができます。なお、現在交換商品を募っており、出品業者としては通信販売の実績等の制約はありますが、申請が通ればポイント事務局の商品一覧に掲載してくれるようです。該当するジャンルが幅広いので、該当する商品を取り扱っている企業も多いはずです。一度検討してみてもいいかもしれません。

◆ふるさと納税との兼ね合いも
 ポイント商品の要件を見てみると「地域の振興」に資する商品については追加要件に「H31年度のふるさと納税の返礼品として紹介されていること」とあります。ふるさと納税は今年6月からお礼の品に関して規制が入ります。ふるさと納税と併せて次世代住宅ポイントでも地場産品については利用可能としたことで、地方自治体への「アメとムチ」の「アメ」の部分として役割を持たせようとしたのでしょうか?


 (情報提供 ゆりかご倶楽部)



2019年06月13日

医療費控除にマイナンカード 提供:エヌピー通信社

 自分や家族の医療費が一定額を超えた時に税負担を軽くする医療費控除について、政府はすべての申請手続きを自動化することにしました。マイナンバーカードを活用した新しいシステムで、1年間支払った医療費を自動で計算し、税務署に通知するそうです。社会の生産性を向上させ、経済成長につなげる狙い。2021年分の確定申告から新しい仕組みが始まる見通しです。

 日本の医療費控除は、1年間の家族の医療費から保険で補てんされた額を引いた分が10万円を超える納税者に適用されます。申告者は年間約750万人に上りますが、領収書を残して計算しても基準に達しないことがあったり、医療機関の名前や支払った医療費、保険による補てん額などを自ら記入する必要があったりするため、インターネット経由で申告が可能になった今でも利用できていないケースが多いとされます。

 政府は17年の税制改正で、個人が健康保険組合から1年分の医療費を記した「医療費通知」をネット上で取得し税務署に提出できるようにしました。しかし加入する健保組合のシステム対応が必要なため、新しい仕組みは広まっていないのが実情です。政府は21年3月からマイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにする方針ですが、同時に医療費の控除についても、政府と国税庁、保険診療のデータを管理する社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険中央会のシステムをつなぎ、申告に必要な作業をすべて自動化します。

 マイナンバーカードの交付実績は19年4月時点で1666万枚と、人口の1割強にとどまっています。政府高官は「社会がマイナンバー制度そのものを過剰に怖がっているきらいがある。さらなる理解と普及に努めたい」と意気込みます。マイナンバーカードを活用した医療費控除の仕組みも、普及に向けた一手と言えそうです。

 


<情報提供:エヌピー通信社>


2019年06月13日

(後編)2019年度税制改正:空き家に係る特別控除、制度の拡充と4年延長へ


(前編からのつづき)

 特例創設の趣旨が、居住用家屋が空き家となることを防ぐ目的であることから、被相続人が死亡した時点で1人暮らしであった場合に限定され、区分所有建物は除かれるなど、あくまで相続から譲渡まで引き続き空き家でなければならず、これまでの要件は厳格でしたが、今回の改正において、一定の要件を満たせば、被相続人が老人ホーム等に入所していた場合も対象に加えられました。

 具体的な要件としては、
①被相続人が介護保険法に規定する要介護認定等を受け、かつ、相続の開始直前まで老人ホーム等に入所をしていたこと
②被相続人が老人ホーム等に入所をした時から相続の開始の直前まで、その者による一定の使用がなされ、かつ、事業の用、貸付けの用又はその者以外の者の居住の用に供されていたことがないこととしております。

 なお、この改正は、2019年4月1日以後に行う被相続人居住用家屋又はその敷地等の譲渡について適用されますので、該当されます方はご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、令和元年5月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。



(情報提供 ゆりかご倶楽部)


 
2019年06月13日

(前編)2019年度税制改正:空き家に係る特別控除、制度の拡充と4年延長へ


 2016年度税制改正において、所有者不明土地の増加とともに、居住用家屋が空き家となってしまうことを防止するため、相続した空き家を一定要件のもとで譲渡した場合には、居住用財産の譲渡所得の特別控除に該当する譲渡とみなして同控除を適用する特例が創設されました。
 しかし、同特例は、2019年12月末で期限切れとなってしまうため、2019年度税制改正において、制度の拡充を行った上で、適用期限が4年延長されました。

 同特例の適用要件は、
①相続開始直前に被相続人のみが居住していた1981年(昭和56年)5月31日以前に建築された家屋(区分所有建物を除く)及びその敷地で、相続の開始日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡すること
②譲渡価額が1億円を超えないこと
③譲渡をする家屋・土地は、相続の時から譲渡の時まで事業用、貸付用、居住用に使われていないことで、居住用財産譲渡の場合の3,000万円の特別控除が適用できます。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、令和元年5月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。



(情報提供 ゆりかご倶楽部)



2019年06月13日

《コラム》新元号と提出書類


◆平成40年は令和何年?
 西暦2019年5月1日から、日本の元号は「令和」となり、それに伴って国税庁から「新元号に関するお知らせ」というものが出ています。
 それによると「納税者の皆さまからご提出いただく書類は、平成表記でも有効なものとして取り扱うこととしております」となっています。ちなみに平成40年は令和で言えば10年です。今回は区切りが良いので変換しやすいですね。

◆他の役所の書類は?
 改元に伴う元号の年表示の取り扱いについては「関係省庁連絡会議申合せ」という通知が出ています。
 それによると原則各府省が作成する文章は、改元日以降は「令和」を使う。また、やむを得ず「平成」の表記が残る場合でも、該当表示は有効となるが、混乱を避けるように、訂正印や手書きの修正、文章や画面に「表記が平成でも有効」と注意書き等を入れるように推奨しています。
 また、「国民が各府省に申請等を行う場合において、改元日以降の年の表示が平成とされていても、有効なものとして受け付けるものとする」と記載されています。やはり平成でもOK、ということでしょう。

◆法律や政令はどうなるのか
 法律及び政令についても「平成」を用いて改元日以降の年を表示している場合はそのまま有効となります。
 また「改元のみを理由とする改正は行わない」としていて、「改元以外の理由により改正を行う際についでに直す」という方針のようです。ただし「改正しないと支障がある場合は、個別に検討して措置します」としているあたり、「念には念を」の気持ちを感じる文章です。

◆穏やかに少しずつ変わる改元
 今回の改元は前もって行われる日が分かっており、システム関係の方は「もっと時間を」と思ったかもしれませんが、対応は徐々に浸透してゆけばよいといった、柔軟な感じがします。
 ただ、外務省は西暦表記を検討する等、変化する姿勢もありました。この令和という時代、いったいどのように世の中は移ろってゆくのでしょうか。

(情報提供 ゆりかご倶楽部)
 



2019年06月13日

税理士会「配偶者居住権が租税回避に使われる」

 東京税理士会(西村新会長)はこのほど開催した理事会で2020年度税制改正に向けた意見書を取りまとめました。19年度改正に盛り込まれた相続の配偶者居住権について「租税回避に使われる可能性がある」と指摘するほか、今年10月にスタートする複数税率制度と、それに伴い導入される適格請求書(インボイス)制度に改めて反対の立場を表明しています。

 今年度からの新規要望としては、19年度改正で盛り込まれた相続の「配偶者居住権」について制度の整備を求めました。配偶者居住権は、遺産分割の際に配偶者が家に住み続ける権利だけを家の所有権から切り離すもので、居住権を持つ配偶者が亡くなった時に、家の所有権の方を持つ子などに何らかの経済的利益が発生するかなどはまだ定まっていない部分があります。この点について東京会は、「現行の相続税法の枠組みでは、配偶者居住権が配偶者の死亡により消滅した場合、敷地等所有者に対する相続税課税は発生しないと考えられる」との見解を示した上で、「租税回避を目的とした居住権の設定が行われる可能性がある」と指摘。居住権をみなし相続の対象として財産評価すべきとしました。

 また重要な改正要望項目として、今年10月に導入予定の「軽減税率」に反対。その理由として、減収分の税源を確保することが困難であること、適用対象の判断が複雑であること、事業者の事務負担が増大することに加え、「低所得者対策が目的であるにもかかわらず効果が限定的で、高所得者層により負担軽減が及ぶ」と制度導入の趣旨にも言及しました。

 複数税率を正確に経理処理する目的で導入されるインボイス制度についても反対を表明しています。同方式ではインボイスを発行できない免税事業者との取引では税額控除が受けられないため、免税事業者が取引から排除される恐れが指摘されています。東京会はこの点に加え、税額控除の可否判断における事務負担の増大も反対する理由に挙げた上で、「仮に軽減税率が導入された場合においても、現行の請求書等保存方式によって十分対応できる」と指摘しました。

<情報提供:エヌピー通信社>

 

2019年06月13日

《コラム》消費税改正に向けた住宅ローン控除周辺の改正


◆住宅ローン控除は平準化を目指し改正
 消費税率の引上げに際し、需要変動の平準化の観点から、住宅ローン控除についての改正が行われます。
 2019年10月から20年12月までに入居する住宅で、消費税が10%となる住宅については、控除期間が現行の10年から13年に延長されます。
・1~10年目:住宅ローン年末残高×1%(※最大40万円)
・11~13年目:次のいずれか少ない金額
 ①住宅ローン年末残高×1%
 ②取得価額(※最大4000万円)×2%÷3
※長期優良住宅等の場合:50万円・5000万円

◆「すまい給付金」も拡大
 住宅ローン控除は、支払っている所得税等から控除する仕組みであるため、収入が低いほどその効果が小さくなります。負担軽減効果が十分に及ばない収入層に対して、住宅ローン減税と併せて消費税率引上げによる負担軽減を図るのがすまい給付金です。
 このすまい給付金についても、消費税増税に併せて、給付額の上限引き上げと適用となる収入帯の増加が予定されています。
 配偶者控除ありのモデルケースの場合、消費税8%の場合は給与収入で425万円以下の場合、30万円の給付が受けられましたが、10%の場合は給与収入が450万円以下の場合は50万円の給付が受けられます。また、10万円の給付を受ける場合で見ると8%時は510万円以下だったのが10%では775万円以下となります。なお、給付を受けられるかどうかは都道府県民税の所得割額で判定されるので、ふるさと納税等で税額を減らしていると、さらに有利な条件で給付が受けられる可能性があります。

◆さらにポイント制度も新設
 国土交通省は、「良質な住宅ストックの形成」をめざし、消費税率10%で一定の性能を有する住宅の新築やリフォームに対して、商品等と交換できるポイントを発行する「次世代住宅ポイント制度」も開始予定です。 この制度は「環境」「安全安心」「健康・高齢者」「子育て・働き方」に資する住宅の新築やリフォームが対象となり、上記に資する商品を貰える予定となっていますが、今のところどんな商品が貰えるかは、まだ公表されていないようです

(情報提供 ゆりかご倶楽部)


2019年06月12日

《コラム》平成31年度税制改正大綱 資産課税編

◆個人事業者版の事業承継税制創設
 平成30年度税制改正では、非上場会社の事業承継税制の大胆な見直しが行われましたが、これに続き31年度改正では、個人事業者の事業承継税制が創設されました。
 総務省の調査では、平成37年には個人事業者の73%(150万人)が70歳以上となると報告され、世代交代を後押しする施策が求められています。そのため、10年間の時限措置として、承継資産(土地・建物・機械等)に係る贈与税・相続税の100%が納税猶予される制度が整備されます。
 なお、この制度は小規模宅地等(特定事業用宅地等)との選択適用になります。

○個人事業者の事業用資産の納税猶予(相続税)
対象者:認定相続人(承継計画の認可)
適用期間:H31.1.1~H40.12.31
要件:①相続又は遺贈により特定事業用資産を取得し、事業を継続していくこと②申告期限までに担保提供・申請書提出
対象資産:特定事業用資産(不動産貸付事業除く)
①土地(地積400㎡まで)、②建物(床面積800㎡まで)、③一定の償却資産
※青色申告書に添付する貸借対照表に計上されているもの
承継後:継続届出書を税務署に提出

◆特定事業用宅地等(小規模宅地)の見直し
 小規模宅地等の減額制度の濫用を防止する観点から、特定事業用宅地等から相続開始前3年以内に事業の用に供された宅地等が除かれることとなります。ただし、その宅地の上で事業供用される償却資産の価額が土地の価額の15%以上であれば、適用対象とされます(H31.4以後の相続より適用)。

◆民法の成人年齢引下げに伴う改正
 平成34年4月以後の相続・贈与より、次の年齢が20歳から18歳に引き下げられます。
・相続税:未成年者控除の対象者の年齢
・贈与税:下記の受贈者の年齢要件
①相続時精算課税制度、②直系尊属から贈与を受けた場合の特例税率、③非上場株式等に係る贈与税の納税猶予

◆一括贈与非課税に受贈者の所得要件が追加
 「教育資金」、「結婚・子育て資金」の一括贈与非課税については、受贈者の所得要件が設けられることとなりました。平成31年4月以後の贈与からは、受贈者の贈与前年の合計所得金額が1,000万円を超える場合には適用できません。また、23歳以上の趣味の習い事代は「教育資金」の範囲外とされました(H31.7以後の贈与より)。




(情報提供 ゆりかご倶楽部)

 


2019年06月12日

《コラム》不動産管理会社に支払う不動産管理料の適正額


 賃貸物件を所有する個人が不動産管理会社を設立して、不動産の管理をその管理会社に委託し、管理料を支払うことで所得を分散させるという一般的な節税手法があります。
 支払った管理料の分を必要経費とし個人の所得税を抑えることができるというものですが、不動産管理料が不当に高額である場合、適正額を超えた部分についてはその経費性を否認されることとなるため、留意が必要です。

◆管理料の相場と決定方法
 同族経営の不動産管理会社に支払う管理料は、事業運営方式にもよりますが5%~15%が相場です。過去の裁判例を参考にして手数料率を決定するという方法もありますが、表面的な数字ではなく、不動産管理会社が実際に行う管理業務の内容、その業務の周辺相場、同様の業務を他業者に委託した場合にいくらまでなら支払うかが管理料決定の基準となります。

◆同族会社の行為計算否認規定
 不動産管理料がその管理業務の実態と照らし合わせて「不当に高額である」として否認される場合にその根拠となるのが、所得税法第157条「同族会社等の行為又は計算の否認等」の規定です。当該規定は、課税の公平を図る趣旨から、所得税の負担を不当に減少させる結果となると認められる場合に適用されます。同族会社であるがゆえに第三者取引には通常見受けられないような料金設定がなされた場合、その不相当に高額な部分が必要経費として認められないこととなります。

◆適正額と業務上の留意点
 管理料については、個々の物件の規模、地域性、管理業務の具体的な内容を総合的に勘案し、業務内容に則して決定することが必要です。また、修繕費や共益部分の費用をどちらで負担するのかを事前に決定したり、さらには業務日誌を作成する、メールやFAXといった日々の業務のやり取りを保管するなど業務実態を明確にしておくことも重要です。



(情報提供 ゆりかご倶楽部)


2019年06月10日

仮想通貨の相続税申告が簡素化

 国税庁は11月下旬、相続で仮想通貨を取得した時の申告方法を簡素化することを発表しました。これまで仮想通貨の相続税申告については統一された取り扱いが定められていなかったため、相続人が各交換業者のサイトにログインするなどして残高を調べるしかありませんでした。

 国税庁が定めた新たな方法では、相続で仮想通貨を得た相続人は、各交換業者に仮想通貨の残高証明書の交付を依頼できるようになります。業者は依頼に基づき、相続開始日における残高証明書や取引明細書を発行し、相続人は各業者から交付された証明書を税理士に渡すことで相続税の申告書を作成するというもの。

 また国税庁は同時に、仮想通貨の税務上の取り扱いについてのQ&Aも発表しました。仮想通貨を売却した時や交換した時、仮想通貨で給与を支払った時などの税務処理を解説しています。それによれば、相続で仮想通貨を得た時の評価方法は、市場で取引され、継続的に価格情報が提供されているようなものについては、相続発生時点での市場価格に準じます。

 一方、活発な市場が存在せず客観的な交換価値を示すデータがない仮想通貨については、「仮想通貨の内容や性質、取引実態などを勘案し、個別に評価する」としています。


<情報提供:エヌピー通信社>
2019年06月08日

住宅エコポイント復活へ

 省エネ性能の高い住宅を新築・リフォームした際にポイントが付与される「住宅エコポイント制度」が、消費増税を機に4年ぶりに復活する見通しです。増税に伴う駆け込み需要の反動減を抑えるため、国土交通省が制度の導入に向けて検討に入りました。

 住宅エコポイント制度とは、環境に配慮した住宅の新築やリフォームを行った人に対し、商品やサービスと交換できるポイントを付与する制度。これまで2010年、12年、15年に期間限定で実施されたことがあり、今回で3度目の復活となります。

 制度の対象となる工事や付与ポイントは実施時期ごとに異なります。15年には一定の省エネ基準を満たした住宅の新築に1戸あたり30万ポイント、窓や外壁の断熱化といったリフォームに1戸あたり最大30万ポイント、耐震改修でさらに15万ポイント上積みして最大45万ポイント付与する制度でした(1ポイント=1円相当)。

 発行されたポイントは、省エネ商品や地域振興券に交換できたほか、ポイントの対象となった工事の施工者が追加的に実施する工事の費用に充てることもできました。新制度の対象工事やポイント数については国交省と財務省が協議して決めます。

 個人がエコポイントを商品交換や追加工事費用に充てた場合、その金額は基本的に生命保険の一時金や競馬の払戻金と同じ「一時所得」として所得税の課税対象となります。一時所得には50万円までの特別控除枠があり、他の一時所得と合わせて50万円を超えると課税されます。なお、そのポイントが業務のために使う住宅の新築・リフォームに伴って付与されたのであれば、事業所得または不動産所得として計上することになります。




<情報提供:エヌピー通信社>


2019年06月07日

《コラム》自筆証書遺言保管制度の新設と遺言書の方式緩和

◆自筆証書遺言保管制度の新設 平成30年7月6日、法務局における遺言書の保管等に関する法律が成立し、法務局において自筆証書遺言を保管する制度が新たに設けられることとなりました。 新たな制度では、予め保管申請しておくと、遺言者が死亡した後に相続人が法務局において、遺言書保管事実証明書及び遺言書情報証明書の交付請求、遺言書原本の閲覧請求をすることができるようになります。また、相続人の1人に遺言書情報証明書を交付した場合または遺言書の閲覧をさせた場合には、法務局から他の相続人等に遺言書が保管されている旨が通知されることになります。

◆紛失・改ざんなどのリスク 自宅で自筆証書遺言を保管した場合、紛失・亡失の可能性がありますし、遺言書の内容によっては相続人による廃棄、隠匿、改ざんの恐れがあります。実際、その内容に不満を持った相続人が意図的に廃棄する、内容を書き換えるといったことにより相続手続きや相続税申告に支障が出るケースも見受けられます。

◆相続手続きと相続税申告をスムーズに 相続税の申告は被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に行うことになっています。ところが、相続財産の把握や財産分割には思いのほか時間がかかるものです。自筆証書遺言があった場合でも家庭裁判所で検認という手続きが必要になり、最低でも1か月はかかるのが現状です。保管制度を利用すると検認は不要ですし、自筆証書遺言で財産目録と遺言者の意思表示が分かりますので、相続手続きと相続税申告書作成がスムーズにできると期待されます。なお、保管制度の施行日は今後政令で定められることになりますが、施行前には法務局に遺言書の保管を申請することはできませんのでご注意ください。

◆遺言書の方式緩和 現民法では自筆証書遺言は全文を自筆する必要がありますが、民法改正によりパソコンで作成した財産目録、通帳のコピー、登記事項証明書等の自書によらない財産目録を別途添付することが可能となります。 財産目録には遺言者の署名押印を行うことで偽造を防止します。この改正は平成31年1月13日から施行されます


(情報提供 ゆりかご倶楽部)


2019年06月05日

寡婦(寡夫)控除を未婚も対象に

 離婚や死別によってひとり親となった人に所得税や住民税の軽減を認める「寡婦(寡夫)控除」について、未婚者も対象にするよう厚労省が要望する方針を固めました。2019年度税制改正への要望書に盛り込みます。

 寡婦控除は、離婚や死別によって配偶者を亡くした上で、子どもを扶養親族として養っているか、年収500万円以下のどちらかの条件を満たす人を対象にしています。どちらかの条件を満たすと27万円、両方を満たすと35万円が所得から控除されます。また寡夫控除では、両方の条件を満たした時に27万円の控除ができます。しかし、どちらも民法上の婚姻関係があったケースに限られ、未婚のいわゆるシングルマザーなどについては税優遇を受けられないことから、不公平との声が上がっていました。
 厚労省はこうした声を受け、年末にまとめる19年度税制改正に向けた要望に、寡婦(寡夫)控除の非婚者への対象拡大を盛り込みます。

 すでに8月末には保育園や幼稚園の保育料について、未婚のひとり親についても寡婦(寡夫)控除が適用されるとみなして減免する措置が閣議決定され、9月からスタートしています。寡婦(寡夫)控除の見直しは後追いとなりますが、改正はほぼ決定的と言えそうです。

 また厚労省は、児童養護施設などを出て進学・就職する若者を税制面で支援することも併せて要望する見通し。現在では生活費や家賃の貸付金は5年間働き続ければ免除されますが、一部は免除益として所得税が課されています。非課税措置を講じることで、若者の自立を促す狙いがあります。


<情報提供:エヌピー通信社>
2019年06月04日

《コラム》固定資産税は気を付けて

◆固定資産税は賦課決定  所得税や法人税は納税者本人が税額を計算し申告して税金を納めます。  それに対し、固定資産税は役所が不動産を一方的に評価して納税額を決め、それを納税者が納めます。

◆固定資産税にはプロがいない お役所のやることだから間違いはないだろうと思いがちですが、結構間違いは多いのです。その原因は対象不動産に対して圧倒的に評価人員が不足しているということです。東京都の場合、都内に土地は約221万筆、家屋は約160万戸あると言われています。これらを全て実地調査することは不可能と言われています。また、都の職員は都税事務所に就職するのではなく東京都に就職し、職場のローテーションで固定資産税の現場に配属されますが、定年まで固定資産税係ということはなく2~3年で別の部署に配属されますので常に素人集団です。こういった傾向はどの自治体も同じです。

◆まずは納税通知書を見直してください 固定資産税の納税通知書は読みにくいでしょうが、以下のことを確認してください。(1)土地の所在・家屋の所在、家屋番号 自分のものか確認してください。(2)登記地目・家屋の種類・用途、構造 現況と異なっていないか?(3)地積・家屋面積 実際の面積と相違がないか?ただし、実測をする場合はかなりの費用が掛かります。(4)価額 住宅用地の場合、評価額と課税標準額は異なります。当然課税標準額の方が小さいはずです(ちなみに住宅用地の場合、住宅1戸につき200㎡までは1/6です)。

◆おや?と思ったら 自治体の窓口に出向いて課税資料を請求してください。  土地なら「土地現況調査票」、家屋なら「再建築評点計算書」「基準年別計算書」(自治体により名称が異なる場合があります)が必ずあるはずです。  明らかにおかしい場合は、「審査申し出」を行ってください。しかし「審査申し出」は原則として3年に1回の基準年度の限られた期間ですので、窓口で「再調査」の依頼をしてみてください、自治体により対応していただける場合もあります。


(情報提供 ゆりかご倶楽部)

2019年06月03日

《コラム》新しい権利 配偶者終身居住権


◆新しい法定された権利の創設
 民法が改正され、配偶者終身居住権が創設されました。被相続人の配偶者が自宅に住み続けることができる権利で、高齢化が進む中、残された配偶者の住居や生活費を確保し易くする、というのが狙いです。
 子が自宅の所有権を相続し、被相続人の配偶者が終身居住権を相続する、というのが最も典型的な予想ケースとされています。
 所有権が第三者に渡っても、そのまま自宅に住み続けることができる、という排他的権利です。

◆評価額と権利の性質
 居住権の評価額は平均余命などを基に算出され、不動産の価額は、終身居住権の価額と終身居住権付不動産の価額とに分割されることになる、と法務省法制審議会民法部会で審議されていました。相続税評価額がどうなるかは未定ですが、法制審の審議を承けたものになると思われます。
 終身居住権の譲渡資産性は弱そうですが、登記されることを前提にしているので、債権でありながら、借地権のような物権的性格を強く持ちそうです。

◆所得税への影響
 相続により承継する終身居住権と終身居住権付不動産のそれぞれが、譲渡の局面に立ち至った場合は、それらの承継取得原価は、借地権と底地の関係のように、各評価額の比で按分されることにならざるを得ません。ただし、それには、借地権の法律政令の規定のような終身居住権に係る新たな規定の創設が必要です。

◆終身居住権の一身専属性
 終身居住権は一身専属権として死亡と共に消滅するものです。その自然消滅によって、終身居住権付不動産は何の制限もない不動産に生まれ変わります。その時に、終身居住権の消滅益を認識すべきか、終身居住権に対応することになる承継取得原価はどのような扱いになるか、なども必然の検討テーマになります。

◆自然消滅借地権が参考になる
 自然消滅借地権の場合は、借地権の消滅益を認識せず、借地権の取得価額は自然消滅になります。これに準ずるとすると、終身居住権の消滅益は認識せず、それに対応している取得価額も自然消滅となり、誰にも承継されません。



(情報提供 ゆりかご倶楽部)

2019年05月16日

道のはなし(後編)

では、道路が土地の評価に与える影響で代表的なものを挙げます。


①セットバック・・建築基準法42条2項に接道している宅地については、建物の改築や立て直しをする際、原則、道路の中心線から2mを道路と土地の境界線として土地を後退(セットバック)しなければなりません。財産評価基本通達においてもこれを勘案しそのセットバックしなければならない部分の土地評価を70%減額することとなっています。


②都市計画道路予定地(建築基準法42条1項4号)の区域にあたる宅地・・その土地について0.7~0.98の補正率を乗じて評価します。


③建築基準法に規定する接道義務を満たしていない宅地、無道路地・・その接道義務を満たすための通路開設部分(2mの道幅)を減額して評価します。


④私道の評価・・建築基準法に規定する道路ではなく、接道する土地の所有者等の所有地となっている道(私道)はその区分により以下の通り評価します。(a)不特定多数の者の通行の用に供する私道(いわゆる通り抜け私道)はゼロ評価(b)特定の者の通行の用に供する私道(行き止まりのなっている私道等)は30%評価


以上は財産評価基本通達に載っている代表的なものですが、相続税(贈与税)の土地評価実務においては、財産評価基本通達による評価に入る前にまず、土地及びその周辺の現場視察による土地の利用価値の確認、市役所等の役所調査を通じて建築基準法や都市計画法その他税法以外の法規による規制の確認が必要です。調査をしていて予想外のことにぶつかる事もあります。


土地の評価はその土地の個別事情により大きく評価額が変わる可能性があり、また守備範囲が税法を超えていく場合もありますので、財産評価の中でも特に土地評価は専門性の高い分野といわれています。



2019年05月15日

道のはなし(中編)

建築基準法では道路として以下の種別で分類し、定めています。(以下①~⑦まで大阪市のホームページ「建築基準法上の道路の種別」より抜粋)

①42条1項1号・・道路法による道路(国道、府道、市道のみで構成された道路幅4m以上の道路)

②42条1項2号・・都市計画法、土地区画整理法、旧住宅地造成事業又は都市再開発法等による道路(都市計画として決定される都市計画事業・土地区画整理事業等により築造された道路)

③42条1項3号・・法施⾏の際すでにあった道(都市計画区域の決定受けたとき(建築基準法、施⾏の⽇にすでに都市計画区域の指定を受けていた区域については建築基準法施⾏の⽇)に現に存在する道路幅4m以上ある道

④42条1項4号・・道路法、都市計画法、⼟地区画整理法又は都市再開発法等で2年以内に事業が執⾏される予定のものとして特定⾏政庁が指定したもの(実際には道路としての効
用はまだ果たしてなく、2年以内にその事業が執⾏されるものとして特定⾏政庁が指定したもの)

⑤42条1項5号・・土地を建築物の敷地として利用するため、政令で定める基準に適合する私道を築造し、特定行政庁から指定を受けたもの(道の基準は政令で定めるほか、土地の状況等により各特定行政庁で政令と異なる基準を定めることが出来る(位置指定道路))



⑥42条2項・・法施行の際、現に建物が立ち並んでいた道路幅4m未満の道で特定行政庁が指定したもの(道路の中心線から2mの線をその道路の境界線とみなす。但し道路の片側が、がけ地、川、線路等に沿ってある場合は道路の反対側から一方後退4mの線を道路の境界線とみなす)



⑦附則5項・・市街地建築物法第7条但書きによって指定された建築線で、その間の距離が4m以上のもの(道路法による道路のみで構成された道路幅4m未満の道路)




2019年05月15日

道のはなし(前編)


 相続税申告のための土地評価の際、その土地に接する道がどのような道なのか調査を
します。相続税の財産評価の拠り所となる法規は相続税法、その取扱いは財産評価基本通達となりますが、道については主に建築基準法です。日頃、税法や通達によって業務をしている税理士にとっては馴染みにくい法規だと思います。

ところが、国税庁の路線価も道に付されていることでも分かるように土地の財産評価と(建築基準法に規定する)道(道路)には密接な関係があります。

建築基準法とは建築物の敷地。構造、設備及び用途に関する最低限の基準を定めて。国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資すること(第1条)を目的とした法律です。それをもとに市町村等の各自治体で建築安全条例、建築基準法施行規則が定められ運用されています。

建築基準法では道路とは幅員が原則4m(例外的に6m)以上の道とし、道路に接していない土地には建築物を建てられません。2m以上の接道義務もあります。また高速道路(自動車専用道路)のみに接している場合は接道義務を満たしていることになりませんが、農道には接している、広い空き地に接している等の場合で建築審査会の同意を得て許可された道路は43条但し書き道路として例外的に接道義務を満たしていることになります。



2019年05月07日

民法改正で配偶者の取り分が大幅増


 相続制度の見直しを盛り込んだ民法の改正法案が7月の参院本会議で可決、成立しました。従来の相続制度を大きく変える内容が多数盛り込まれ、特に配偶者の権利を大幅に拡大するものとなっています。改正法は2020年7月までに施行される予定です。

 改正法では、結婚して20年以上の夫婦であれば、生前贈与か遺贈された自宅や居住用土地は、遺産分割の対象から外すことができるようになります。現行法では原則として、生前贈与された住居は遺産分割や遺留分減殺請求の対象となっていたものを、完全に配偶者だけの取り分とします。配偶者は自宅を得た上で、残された財産について法定相続分を取得することができることになります。

 また「配偶者居住権」制度が導入されます。現行法では、配偶者が遺産分割で建物を得た時に、建物の評価額が高額だと預貯金といった他の相続財産を十分に取得できない恐れがあります。今の住居に住み続けるための所有権を得ると老後の生活資金に不安が残ってしまい、逆に預貯金を相続すると家を失うことになってしまい、どちらにせよ生活は不安定にならざるを得ません。改正法では、所有権が他者にあっても配偶者が住み続けることができるよう、家の価値を「所有権」と「居住権」に切り離し、配偶者はそのうち居住権のみを得れば家に住み続けられるようにします。さらに亡くなるまで行使できる「長期居住権」とは別に、遺産分割が終わるまでとりあえず住み続けることができる「短期居住権」も創設され、分割協議の結果、長期居住権を得るか家そのものを取得すれば、その後も住み続けることができ、居住権を手放した場合にも、次の家を探すまでは一定期間居住する権利が得られます。



(情報提供:エヌピー通信社)


2019年04月23日

相続税申告書添付書類の見直し(後編)


(前編からのつづき)

 法定相続情報一覧図の写しとは、相続登記の促進を目的として、2017年5月から全国の法務局で運用を開始した法定相続情報証明制度を利用することで交付を受けることができる証明書をいい、戸籍に基づいて、法定相続人が誰であるかを登記官が証明したものです。
 相続手続きは、法定相続情報一覧図の写しを利用することで、戸籍関係の書類等一式を何度も提出する必要がなくなりました。

 これまで相続人は、遺産に係る相続手続きに際し、被相続人が生まれてから死亡するまでの戸籍関係の書類等一式を全て揃えた上で、同じ書類を管轄の異なる登記所や各金融機関など、相続手続きを取り扱う各種窓口に何度も提出する必要がありましたが、法定相続情報一覧図の写しは、様々な相続手続きに利用されることで、相続手続きに係る相続人・手続きの担当部署双方の負担の軽減が期待されています。

 なお、法定相続情報一覧図の写しは、相続人等が亡くなった人の本籍地・最後の住所地、申出人(相続人など)の住所地などを管轄する法務局のいずれかで、必要種類と合わせて申出をすることで、無料で交付を受けられます。

(注意)
 上記の記載内容は、平成30年6月8日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。



(情報提供 ゆりかご倶楽部)

2019年04月23日

相続税申告書添付書類の見直し(前編)


 2018年度税制改正において、相続税申告の添付書類の改正も行われ、相続税法施行規則の改正により、2018年4月1日以後に提出する申告書から法務省が行っている法定相続情報証明制度で取得が可能な法定相続情報一覧図についても、一定の条件をもとに添付書類として認められております。
 これまでは相続税の申告書には、戸籍の謄本で被相続人の全ての相続人を明らかにするものを添付しなければならないこととされていました。

 しかし、2018年4月1日以後は、戸籍の謄本に代えて、図形式の法定相続情報一覧図の写し(子の続柄が、実子又は養子のいずれであるかが分かるように記載されたものに限る)あるいは戸籍の謄本又は法定相続情報一覧図の写しをコピー機で複写したもののいずれかの書類を添付することができるようになりました。
 ただし、被相続人に養子がいる場合には、その養子の戸籍の謄本又は抄本(コピー機で複写したものも含む)の添付も必要となりますので、該当されます方はご注意ください。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、平成30年6月8日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。




(情報提供 ゆりかご倶楽部)



2019年04月23日

公正証書遺言が10年で5割増


 2017年に全国の公証人が作成した「公正証書遺言」の件数が11万191件に上り、07年の7万6436件に比べ5割増しになっていることが分かりました。日本公証人連合会によると、17年に作成された公正証書遺言は前々年の11 万778件に次ぐ多さで、統計をとり始めた1989年以降で2番目に多かったそうです。89年は年間4万件ほどでしたが、14年に10万件を超え、その後は高水準で推移している状況です。

 全文を自分で書く「自筆証書遺言」は、思いついたタイミングで費用を掛けずに残せるという手軽さがありますが、自分で保管するので紛失リスクがあり、また書き方を少しでも間違えればその全部が無効になるおそれがあります。

 一方、公正証書遺言は、手数料はかかるものの役場が原本を公文書として保管するので紛失リスクはほとんどなく、法務大臣が任命する法律のプロが作成するので遺言が無効になることはありません。確実に遺言内容を次世代に残せる方法として多くの人に利用されています。

 公正証書遺言を残す際に面倒な点を挙げると、証人が2人必要なことです。法律上、①未成年者、②推定相続人や財産を受け取る人、その配属者および直系血族、③公証人の配偶者、四親等内の親族、書記、使用人――は公正証書遺言の証人になれないと決められています。

<情報提供:エヌピー通信社>

2019年04月23日

ふるさと納税、確認しにくい控除適用


 東京都渋谷区が、ふるさと納税による税優遇を適用せず、実際より多い税額を記載した住民税の税額決定通知書を納税者に送っていたことが分かりました。優遇を受けるための手続きを省略できる「ワンストップ特例」の利用者4278人を対象に、寄付金約3億6400万円について控除を適用していなかったそうです。

 渋谷区によれば、ミスがあったのは5月10日に納税者や勤務先に発送した来月分の税額決定通知書。担当者の引き継ぎ漏れがあり、電算処理の委託業者に誤ったデータを渡したことが原因だとしています。区は対象者に経緯の説明を始めるとともに、今後税額の修正を行う方針を示しました。

 ふるさと納税は任意の自治体に寄付をすると、所得税や住んでいる場所に納める住民税が差し引かれる制度。所得税から引ききれなかった分や、確定申告が不要になる「ワンストップ特例」を使った人は、全額が住民税から差し引かれます。所得税から引かれる場合は、確定申告が終わった3月以降に銀行口座に振り込まれ、住民税から引かれる場合は、寄付をした翌年5月以降の住民税から12カ月に分割して差し引かれることになります。

 所得税なら口座の取引履歴を見ることで税優遇の適用を確かめられますが、住民税で優遇が適用されたかを確認するためには、自治体から5月ごろに送られてくる税額決定通知書を見なければなりません。自治体によって細部は異なりますが、ふるさと納税による控除額は「寄附金控除」や「税額控除額」の欄に記載されていることが多いようです。

 しかし他に寄付をしていた時は合算額しか記載されず、住宅ローン控除による税額控除の適用があればそれも含めた額となります。それらがなくても、基礎控除や配偶者控除を基に適用される調整控除があるため、純然たるふるさと納税のみによる控除額を通知書で確認することはできないのが現状です。


<情報提供:エヌピー通信社>

2019年04月23日

平成30年度税制改正 資産課税編2


 今回は、特定一般社団法人等を中心にその他の主な改正項目を概観してみます。

●特定一般社団法人等への相続税の課税
 当該法人等の役員(理事に限る。以下同じ)である者(相続開始5年以内のいずれかの時において当該法人等の役員であった者を含む)が死亡した場合には、当該法人等が当該法人等の財産を同族役員(被相続人も含む)の数で等分した額を当該被相続人から遺贈により取得したものとみなして、当該法人等に相続税(既に課された贈与税額を控除)を課税する。
 なお、(1)特定一般社団法人等とは、公益・非利型法人その他の一定の法人以外の一般社団・財団法人で、次のいずれかの要件を満たす一般社団法人等です。①相続開始の直前における同族役員数の総役員数に占める割合が2分の1を超えること。②相続開始前5年以内において、同族役員数の総役員数に占める割合が2分の1を超える期間の合計が3年以上であること。
(2)同族役員とは、当該法人等の理事のうち、被相続人、その配偶者又は3親等内の親族その他当該被相続人と特殊の関係にある者(被相続人が会社役員となっている会社の従業員等)を言います。
 この改正は、平成30年4月1日以後の当該法人等の役員の死亡に係る相続税について適用されます。
 但し、同日前に設立された当該法人等については、平成33年4月1日以後の当該法人等の役員の死亡に係る相続税について適用され、平成30年3月31日以前の期間については上記(2)②の2分の1を超える期間に該当しない、となっています。
 しかし、平成30年4月1日から同族理事を2分の1未満に見直しておく必要があるかと思われます。

●その他の改正項目
(1)農地等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度については、①貸付けられた生産緑地その他一定の農地の貸付にも納税を猶予する。また、②三大都市圏の特定市以外の生産緑地について、営農継続要件を終身(現行:20年)とする等幾つかあります。
 また、(2)相続税の申告書の添付書類については、戸籍謄本のコピー、法定相続情報一覧図の写しでもよくなります。
 前者の適用は、都市農地の貸借円滑化に関する法の施行の日以後、後者の適用は、平成30年4月1日以後に提出する申告書からとなっています。





<情報提供:ゆりかご倶楽部>

2019年04月23日

平成30年度税制改正 資産課税編1


先ず、事業承継税制と小規模宅地等の特例の改正について、以下その内容を概観してみます。

●事業承継税制の特例の創設 現行の事業承継税制(非上場株式の贈与税・相続税の納税猶予)に加え特例措置を創設しました。その内容は次のとおりです。

(1)適用要件の緩和①全株式が納税猶予の対象となる。②猶予割合100%。③雇用要件は弾力化され、5年後に経営の悪化等で平均8割の要件を満たさなくなっても、一定の要件を充足すれば納税猶予の期限は確定しない。④代表者以外の者からの株式贈与も対象とする。⑤承継者が贈与者の推定相続人以外の者でも一定の要件を満たせば相続時精算課税の適用を受けることができる。⑥承継人は最大3人まで可、その全員が代表権をもつ。

(2)環境変化に対応した負担軽減 経営環境の変化を示す一定の要件を満たす場合において、5年経過後に非上場株式の譲渡、合併により消滅、又は解散を余儀なくされた場合には、その時の株式を相続税評価額で再評価して贈与税額等(贈与、相続、遺贈を含む)を計算し、当初の猶予税額を下回る場合には、その差額を、免除する(譲渡、合併の場合には制限あり)。 この特例適用は、平成30年1月1日から平成39年12月31日までの間の贈与等です。しかし、適用可否の需要な点は、平成30年4月1日から平成35年3月31日の5年間に一定の承継計画を都道府県に提出、かつ、経営承継円滑化法の認定を受けていることが前提となっていることです。



●小規模宅地等の特例の見直し

(1)持ち家に住んでいない者に係る特定居住用宅地等の特例の対象者の範囲から、次の者を除外する。

①相続開始前3年以内に、その者の3親等内の親族又はその者の同族会社等が有する国内にある家屋に居住したことがある者。

②相続開始時において居住の用に供していた家屋を過去に所有したことがある者。

(2)貸付事業用宅地等の範囲から、相続開始前3年以内に貸付事業の用に供された宅地等(相続開始前3年を超えて事業的規模で貸付事業を行っている者が当該貸付事業に供しているものを除く)を除外する。 

適用は平成30年4月1日以降の相続又は遺贈からです。なお、(2)は、同日前から貸付事業の用に供されている宅地等には適用されません。



<情報提供:ゆりかご倶楽部>

2019年04月23日

《コラム》法定相続情報証明制度とは

◆所有者不明の不動産が増加中
 近年、相続が発生しても新しい所有者へ所有権を移転させる相続登記が行われず、所有者不明の不動産が増加していることが社会問題になっています。この問題を解消するため、様々な取り組みが検討されていますが、昨年から始まった「法定相続情報証明制度」もそのひとつです。

◆法定相続情報証明制度とは
 被相続人が死亡し相続が発生した場合の手続きは、相続登記だけに限りません。金融機関における預貯金・有価証券の名義変更や払戻手続き、保険請求手続きなど、相続にまつわる手続きは様々です。これらの各種手続きを行うためには、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本など、相続関係を証明する資料一式を、手続きの都度原本で提出しなければならず、相続人にとって大きな負担になっていました。
 こうした負担を軽減し、相続登記を促進しようと始まったのが「法定相続情報証明制度」です。相続人が法務局に相続関係を証明する戸籍謄本や必要書類とともに、相続関係を一覧に表した図(法定相続情報一覧図)を提出すると、以降は、法務局がこの図の写しを戸籍上の法定相続人の証明書として発行してくれるというものです。この証明書を各種相続手続きに利用することにより、相続人や金融機関等の負担軽減につながることが期待されます。

◆今後さらなる改善の見込み
 しかしながらこの証明書、現状は被相続人の子について、実子・養子の別や続柄については基本的に記載せず「子」としてのみ表示されている点など、情報量の不足も指摘されており、現在、記載内容等の見直しが進められています。既に法務省による意見募集が終了しており、今後さらなる改善が見込まれています。
 戸籍謄本など相続関係を証明する資料一式が必要な相続手続きを、複数の機関で行う場合に、できるだけ費用をかけず、かつできるだけ短期間で行えるのがこの制度のメリットです。制度を有効活用し、相続手続きの負担をできるだけ最小限にとどめたいですね。


<情報提供:ゆりかご倶楽部>

2019年04月23日